日高昆布を使った、毎日続けられる簡単絶品お出汁のとり方

お出汁を使うと、いつものお料理がぐんとおいしくなります。
それだけでなく、心からおいしいと思えるお出汁は心も体も健康にしてくれます。
ぜひ普段の生活にお出汁を取り入れてみませんか?

当店は日高みついし昆布の専門店です。

産地によって、昆布の味や用途が違うのはご存知の方は多いと思いますが、同じ日高みついし昆布でも、等級や部位によって味は違います。

今回は、お出汁をとるのにおすすめの根昆布と1等級2等級の昆布、この2種類の昆布を使って、ナナクラ昆布がおすすめするお出汁のとり方をご紹介したいと思います。

【根昆布を使った煮干しの合わせだしの作り方】

ナナクラ昆布がご紹介するお出汁は、毎日の続けられて、そしてお料理がおいしくなるお出汁です。

まずは根昆布から。

【材料】
水1リットル
根こんぶ2枚(2リットルの場合は3枚)
煮干し20g(2リットルの場合は30g)

①根昆布は直火で軽く焦げ目がつくくらい炙る。
軽く煙があがり、香ばしい香りがたつくらいです。時間にすると3秒ほど。

②ボトルに水と炙った根昆布・煮干しを投入して一晩水出しします。

一晩たつと、昆布が水を吸ってこんなに大きくなります。
※この時、煮干しの頭とハラワタは処理せずそのまま使用しても大丈夫です!

③一晩水出ししたものを鍋に投入します。

この水出しだけでもかなりおいしいです!

④水出しした根昆布だけ、鍋に戻します。

煮干しはこの時点で取り除いてしまいます。このとき、煮干しも一緒に火にかけたいときは、水出しの時点で頭とハラワタを処理してください。

 ⑤まずは強火でお鍋の温度を上げてから、沸騰直前で弱火にします。

沸騰直前の様子は小さい泡が浮かんできたころです。それから弱火にして、蓋を閉めずに5分〜15分ほど煮出します。時間が経つにつれて昆布の味が濃くなってくるので、何度も味見をしてみましょう。自分のお好みの味になったら火を止めてください。20分以上煮出すと、えぐみが出てくるのでなるべく15分以内で火を止めるのがおすすめです。

※蓋をして火をかけると温度が上がりやすいですが、できれば沸騰直前までは鍋の様子を観察しながら火にかけてください。蓋をする場合は、沸騰直前になったら、火を止めて蓋をしてください。その場合は30分以上放置してもえぐみが出づらいので、手を離せない忙しい時間におすすめの方法です。

⑥火を止めたら昆布を取り出し完成です。

煮干しや炙った昆布の破片が浮いてしまうので、これが気になる方はこの時点で濾してください。

粗熱をとり、またボトルに入れていろいろなお料理に活用してください。
要冷蔵で3日間で使い切るのを推奨します。お出汁はいたみやすいので、必ず冷蔵庫で保管してください。

万能調味料と言っても良いこのお出汁ですが、お酒やみりんを回しかけるようにどんなお料理にも使ってください。

根昆布はあまりえぐみが出づらく、甘みのあるのが特徴です。
もっとも栄養価が高くうまみも凝縮されてますが、等級の高い贈答用の昆布と比べると安価で販売していることも多いですし、根昆布にももちろん等級がありますが、あまり味が左右されず使いやすいのでこれからお出汁生活を始めたいという方におすすめです。

 

【1等2等昆布を使ったお出汁のとり方】

【材料】
水1リットル
1等・2等昆布15g(2リットルの場合は30g)
煮干し20g(2リットルの場合は30g)

①昆布とは合わせず、まず煮干しだけで水出しをします。
昆布を入れる1時間前くらいから水に煮干しを入れておきます。
こちらも煮干しは水出しだけなので、頭とハラワタは処理しなくてもOKです。
煮干しも火にかけたいときは頭をハラワタを処理してください。

②水出しした煮干しを取り除き、カットした1等級・2等級昆布を入れます。

事前に入れていた煮干しは取り出します。昆布を入れてから、さらに1時間〜3時間ほど水出しします。等級の高い日高昆布は一晩水出しする必要はありません。
1時間水出しするとこのような状態になります。
※上手に昆布をカットするには・・・

このように、昆布を軽く火であぶってください。1秒ほど炙ると、炙った部分が柔らかくなりますのでハサミでカットしやすくなります。時間が経つと元にもどるのですぐにカットしてください。

③水出し後、60℃の低い温度で1時間ゆっくり煮出します。

沸騰させてしまうと一気にえぐみが出てしまうので、火を消したりつけたりと温度を調整しながら火にかけてください。また、こちらも温度が上がった状態で火を止めて蓋をする方法でも同じようなお出汁に仕上がります。

④1時間経ったら、昆布を取り出して完成です。

昆布は炙ったりしていないので、根昆布に比べると透明ですね。
こちらも根昆布のお出汁同様に、粗熱をとりきれいなボトルで保存してください。要冷蔵で3日間です。

こちらは深みのある本当においしいお出汁になります。
ちょっと手間と時間がかかりますが、1度は試してみてはいかがでしょうか。
この等級の高い昆布を使ったお出汁を試飲していただくと、みなさん目を丸くして「美味しい!!!」と言っていただけます。


【鰹出汁のとり方】

合わせ出汁が完成したら、ぜひそのお出汁を使ってカツオ出汁にしてみてください。贅沢なカツオ出汁で作ったお味噌汁は絶品ですよ。

【材料】
合わせだし1リットル
花鰹20g(2リットルの場合は30g)
さらし1枚
ざる1個
ボウル1個

①事前に作った合わせ出汁を80℃の温度にします。

80℃以上にすると、えぐみが出るので注意が必要です。

②80℃になったら火を止め、鰹節を投入します。

使う鰹節はふわふわのものを使用してください。おすすめは花鰹と宗田鰹が合わさった混合削りです。しっかりと味の濃いお出汁に仕上がり、お味噌汁におすすめです。

③1分ほどさわらずに置きます。

箸で混ぜたりつついたりするのはえぐみの原因になるのでさわらないでください。

④この間にさらしを準備します。

ボウルに直接さらしをかけるのではなく、間にザルを入れさらしをかけるとやりやすいですよ。

⑤いざ、濾します!


ゆっくりとさらしめがけて注いでください。


全部注いだら、ある程度お出汁が滴り落ちるのを待ってください。ついつい絞りたくなってしまうと思いますが、えぐみの原因となるので我慢です。

⑥全部滴り落ちたらカツオ出汁の完成です。

まさに黄金色のカツオ出汁の完成です。さらしを扱うのが少し手間かもしれませんが、やはり濾すにはさらしが一番です。

また、さらしはお出汁を濾すだけなら水洗いでOKですし、すぐに乾くので雑菌の増殖も少なくとても衛生的なんです。

10mに巻かれたものが高くない値段で販売されてますので、チェックしてみてください。
濾すだけでなく、食器拭きやラップの代わり、用途別に分けておいたり、さらしの汚れが気になってきたら汚れた場所用などに使い回して、新しいさらしを用意する・・・など使い方豊富ですし経済的なのでおすすめですよ。

この鰹出汁で作ったお味噌汁や、うどん・そうめん・お蕎麦のつゆは絶品です。